うつ病になり、やめたこと、はじめたことなど-2

はじめに

こんにちは。

今回は、私がうつ病を治療していくにあたり、やめたこと、はじめたこと、それらにより得られたこと、今後のこと、について説明していきたいと思います。

今回の内容は私個人の場合の話なので、もちろん、個人差はあるとは思いますが、少しでも多くの人の役に立つことを願い、共有したいと思います。

 

この話は思ったより長くなってしまったので、記事を数回に分けて、内容について共有しています。今回は、はじめたこと、についてです。他の記事についても、是非、ご覧いただければと思います。それでは、始めます。

本文

1.ひとりの時間を確保するようにした

自分のための時間を確保することは、セルフケアにおいて必要不可欠であり、うつ病に対して以下のような効果があります。

1-1.ストレスの軽減

自分の時間を持つことは、日常生活の絶え間ない要求や圧迫感から解放されることになります。それにより、集中力と活力を得ることができ、セルフケアを優先することで、ストレスを和らげるげることができます。

1-2.自己認識の向上

1人で過ごすことで、自己内省が促進されます。それにより、うつ病の原因となるネガティブ思考や行動パターンが特定でき、うつの改善を促進することができます。

1-3.自己肯定感の向上

自分自身のために時間を確保することは、優しさと理解をもって自分自身に接することを意味し、自己肯定感を促進し、精神的な健康状態の改善につながるとされています。

 

このように、ストレスの軽減、自己認識の向上、自己肯定感の向上を得ることができれば、人生における課題や要求に対処・判断する能力が高まり、自分の人生をよりコントロールしやすいと感じることができます。それにより、うつ病によくある無力感や絶望感を軽減するのに役立ちます。

私の場合は、仕事、育児、自身の気質の問題など、複数の要因により、自分の為の時間は本当にゼロでした。どうしても気晴らしがしたい場合は、睡眠時間を削って、ソファの上でスマホをいじり、そのまま寝るような生活をしていました。ですが、自分の時間を確保することは、セルフケアをするうえで、必要不可欠です。

2.自己理解について

ここでは、自己理解が有益であるいくつかの方法を紹介します。

2-1.否定的な思考パターンを特定する

うつ病は、しばしばネガティブで自己批判的な思考パターンと関連しています。自己理解を深めることで、これらのパターンを特定し、認知の歪みを正すことに役立ちます。

2-2.自己受容を身につける

うつ病は、しばしば罪悪感、恥、自責の念を伴います。自己理解を深めることは、優しさと理解をもって自分を受容することにつながり、精神的な健康状態の改善と関連性があるとされています。

2-3.うつ原因の特定

自己理解を深めることは、ストレスの多い状況や否定的な感情など、うつ病の症状を引き起こす原因を特定するのに役立ちます。原因を特性し、それに対処していくことが、うつ病の改善に繋がります。

2-4.適応能力を高める

自己理解を深めることは、自分の長所と短所をよりよく理解することにつながり、適応力を促進します。これにより、自己効力感を高め、人生をより前向きに捉えることができるようになります。

2-5.セルフケアの向上

自己理解を深めることは、運動、健康的な食事、十分な睡眠など、自分の健康を促進するセルフケアの実践内容を再確認することにもつながります。これらの実践は、気分を改善し、うつ病の症状を軽減することができます。

3.他者理解について

自分と他人は違う、ということを理解することは、うつ病の改善に繋がります。ここでは、それがどのような効果をもたらすのか、いくつかご紹介します。

3-1.共感力と繋がりの感覚

うつ病は、孤立感を伴うことがあります。自分と他人は違う。誰もがユニークな経験や考え方、課題を持っている。そういうことが認識できると、思いやりと理解をもって他人をみることができる、共感力、を身に着けることができます。それにより、人間性を共有している、という感覚を促進させることができ、他人との繋がりや帰属意識を感じ易くなり、孤独感を軽減し、うつ病の改善に繋がります。

3-2.他人との比較の軽減

うつ病は、他人と自分を比較し、その結果、劣等感や不適格さを感じることで、悪化することがあります。自分と他人は違うということを理解し、誰もがユニークな長所と短所を持っていることを認めることで、比較による症状の悪化を回避することができます。

3-3.偏見を捨てる

うつ病は、恥や罪悪感を抱くことがあります。うつ病があらゆる立場の人に影響を与える、一般的で治療可能な精神疾患であることを認識すること。うつ病に対する偏見を、先ず自らが減らすこと。それができれば、恥や罪悪感を軽減することができます。

3-4.コミュニケーションの向上

自分と他人は違うということを理解することで、他人と効果的にコミュニケーションをとることができるようになり。健全な人間関係を促進し、うつ症状の原因となりうる対人関係の衝突を減らすことができます。

4.社会理解について

ここでいう社会とは、福祉制度のこと、お金のこと、人間の尊厳について、などです。

日本の教育制度では、これらのことは、まだあまり深く教えてもらえないようになっているような気がします。

なので、自分で必要だと気付き、自分で調べる必要があります。これらについて話すと、非常に長くなるので、今回は割愛させて頂きます。

ですが、それらを理解することで、うつ病患者は必要な支援を受け、無理なく休養ができ、回復でき、回復後も豊かな人生を歩むことができると、私は考えています。

5.頑張り過ぎないことを、頑張るようにした

私にとって、頑張り過ぎないことは、非常に難しいことでした。それは、完璧思考、べき思考や、環境要因に起因します。休養中も、頑張り過ぎて、症状が何度も悪化しました。ここでは頑張り過ぎない方法と、その効果について説明します。

5-1.頑張り過ぎない方法
  • セルフケアを優先する:十分な睡眠、バランスの取れた食事、楽しみやリラックスを感じることができる活動など、セルフケアを優先しましょう。何が自分にとって重要か、再考してみましょう。あなたにとって、仕事は、最優先でしょうか。私にとっては、違いました。
  • 現実的な目標を設定する:例えば、自分は次期管理職候補だから、プロジェクト責任者だから、これくらいすべき、して当然、だからこれくらい高い目標を立てることは当然である。なんて、考えてませんでしょうか。それは、完璧思考、べき思考にあたります。私がそうでした。是非、本当に自分が大事にしたいことについて、再考してみてください。それが仕事なら、よいのですが。しかし、どうしても膨大な仕事量をこなす必要があるケースもあるかと思います。そんなときは、大きな仕事は小さく分割し、現実的な期限を設定する。そうすることで、無理をして自分を追い込むことを避けることができます。
  • 断れるようになる:自分の優先順位に合わない無理な依頼や約束は、断ってもかまいません。大丈夫です。例えば仕事なら、残業は断っても良いです。残業の強要などは、実はできないことになっています。職場の雰囲気もあり、断りずらいとは思います。しかし、一度、理由をつけて、断ってみて下さい。以外と、意見が通るケースもあると思います。
  • 休憩を取る:たとえ数分でも、ストレッチや散歩など、休息と充電のために定期的に休憩を取るようにしましょう。また、何か作業をする際は、ストップウォッチなどで時間を決めて、それ以上は絶対にやらない、休憩を挟む、とすると、頑張り過ぎることを防ぎやすいと思います。
  • マインドフルネスを実践する:瞑想や深呼吸など、マインドフルネスを実践することで、今を大切にし、ストレスや不安を軽減することができます。私は、運動中に、マインドフルネスを実践しています。散歩やジョギングなど、慣れてくると、有酸素をしながら、自分の考えに意識を集中したり、呼吸に集中したりすることができるようになります。
  • 助けを求める:無理をしていると感じたら、自分ひとりで解決しようとせず、友人や家族、あるいは精神科医に、助けを求めることが大切です。自分でなんでもしようと考えてませんでしょうか。人は、以外と、親切なかたもいます。難しいとは思いますが、ぜひ、自分の悩みを、相談することに挑戦してみてください。

やり過ぎないということは、努力をやめることではないです。むしろ、自分に合ったペースを見つけ、自分自身を大切にしながら、頑張りを継続することを意味します。セルフケアを優先し、現実的な目標を設定することで、燃え尽き症候群や精神的な疲れを防ぎ、より健康的で持続可能な人生を維持することができると思います。

5-2.頑張り過ぎないことの効果

目標達成のために努力することは大切ですが、時には頑張りすぎないことが、人生に良い影響を与えることもあります。その理由をいくつかご紹介します。

  • ストレスや不安を軽減する:結果を出そうと、自分にプレッシャーをかけすぎると、ストレスや不安が生じ、精神的な健康が損なわれる可能性があります。頑張りすぎないことで、プレッシャーから解放され、結果だけでなく、その過程を楽しむことができるようになりました。
  • 創造性と自発性を高める:結果を得ることに過度にこだわらないことで、創造的で自発的な行動ができるようになった気がします。その結果、以前では考えられなかったような、新しい発想や行動をするようになりました。
  • 心身ともに回復力を高める:最善を尽くしても、思い通りにはならないことはあります。頑張り過ぎないことで、立ち直る際の回復力を身につけることができたと思います。
  • 人間関係を良好にする:結果を得ることに過度にこだわらないことで、余裕ができました。それにより、人間関係をより大切にし、他人と過ごす時間を以前より楽しむことができるようになりました。そうすることで、大切な人とのつながりが深まり、日常がより有意義なものになったと思います。
  • マインドフルネスの感覚を育む:頑張り過ぎないことで、過去や未来にとらわれすぎず、今この瞬間に集中し、以前より人生に感謝することができるようになりました。それにより、マインドフルネスが高まり、全体的な幸福感を得ることができると思います。

もちろん、目標を達成するために多くの努力をすることが大切な時もあります。しかし、健全なリラックス方法や、自分を解放する手段を学ぶことは、より充実した楽しい人生を送ることにつながります。

6.家族との対話の時間を確保するようにした

前提として、私は家庭を持っており、私とパートナーは、性格が全くの正反対です。私が、現実的、且つ内向的なタイプなのに対し、パートナーは、抽象的、且つ外交的なタイプです。ですので、基本的に仲は良いのですが。子供が産まれ、お互い年を重ねるたびに、育児や家事、更に人生に対する諸々の考え方が全く異なる場面が多々でてきており、衝突することが増加しました。従い、対話の時間を確保するように、提案しました。

考え方が違っても、家族と相互理解を深めることは、確実にうつ病を改善することにつながります。ここでは、相互理解がもたらす効果をいくつかご紹介します。

6-1.ストレスを軽減する

育児や家事、人生に関するお互いの考え方を理解する努力をすることで、ストレスの軽減や家庭環境の調和を図ることができると思います。特に、これらが過去に対立や緊張の原因となっている場合は、この方法が有効だと思います。

6-2.サポート感を高める

家族との相互理解を深めることは、関係におけるサポートやつながりの感情を高めることにもつながります。お互い、パートナーに支えられていると感じれば、気分も良くなり、うつ症状にも対処しやすくなります。

6-3.コミュニケーションを改善する

相互理解を深めることは、あなたとあなたの家族の間のコミュニケーションを改善することにもつながります。お互いの考え方やニーズを理解することで、効果的なコミュニケーションを図り、健全に対立を解決することができるようになっていきます。

6-4.感情的な親密さを高める

あなたとあなたの家族が相互に理解し合うことは、感情的な親密さを深めるのにも役立ちます。パートナーに理解され、受け入れられていると感じれば、自分の考えや感情を打ち明けやすくなり、感情的な結びつきを強めることができると思います。

一番身近にいる家族との相互理解を深めることは、うつ病を改善するためには必須と感じます。ストレスを軽減し、お互いのサポートを増やし、コミュニケーションを改善し、感情的な親密さを高めることで、精神的な健康や幸福を向上させることができると思います。

7.運動習慣をつけた

私は、以前は、数分も走れない、散歩も少しキツイと感じるほど、運動不足でした。しかし、運動を始めて約7か月程たち、約1時間くらいは走り続けられるようになりました。また、体重も約10kgほど減量しました。何でも、継続あるのみです。最初は散歩しながら日光を同時に浴び、慣れてきたらジョギングに切り替えることをお勧めします。

運動はうつ病に大きな影響を与えます。定期的な運動は、気分を改善し、うつ病の症状を軽減し、再発を予防する効果があることが研究で示されています。ここでは、運動がうつ病に影響を与える効果をいくつか紹介します。

7-1.エンドルフィンの増加

運動は、エンドルフィンを放出します。エンドルフィンは脳内の天然化学物質で、気分を改善し、ストレスや不安の感情を軽減するのに役立ちます。

7-2.睡眠の改善

定期的な運動により、ストレスホルモンであるコルチゾールやアドレナリンが減少し、睡眠を促進するホルモンであるメラトニンが増加します。

また、運動によって、ストレスや不安が軽減され、頭の中がスッキリすることで、精神的なリフレッシュができ、睡眠改善に繋がります。

このように、定期的な運動は、身体的・精神的なリラックス効果や、ホルモンバランスを整える効果などがあり。それらが睡眠の質を向上させることに繋がり、うつ病の一般的な症状である不眠を軽減するのに役立ちます。

7-3.炎症の抑制

運動は炎症を抑える効果があることが分かっています。例えば、運動によって筋肉が収縮することで、細胞内の酸素消費量が増加し、筋肉の炎症反応を抑制するとされています。また、運動によって、免疫細胞の働きが活性化され、免疫力を高める作用が高まると言われています。更に、運動によって、脂肪細胞内の脂肪酸が燃焼され、炎症を引き起こす脂肪酸の分泌が抑制されることが知られています。うつ病は体内の炎症と関係があると言われていますので、運動により炎症を抑制することで、うつ症状の改善が期待できます。

7-4.自尊心の向上

運動によって、身体的な変化が生じ、体型や姿勢の改善、筋肉量の増加などが見られると、充実感を感じ、自己肯定感が向上します。これにより、自分自身に対する評価があがり、自尊心の向上につながります。このように、定期的な運動は、うつ病を管理する上で重要な要素である、自尊心の向上に役立ちます。

 

以上のように、運動は、神経伝達物質の分泌やストレス軽減、自己評価の向上などを通じて、うつ病の症状を緩和する効果があります。

8.学習習慣をつけた

これは、自分の時間がとれて、セルフケアができてきて、うつ病が改善してきてから実施することをお勧めします。なぜなら、やりすぎてしまうからです。私がそうでした。

学習習慣は、全体的な幸福感を高め、ストレスを軽減し、達成感や目的意識を促進することで、間接的にうつ病に影響を与えると考えられます。ここでは、良い学習習慣がうつ病の改善に貢献する可能性がある方法をいくつか紹介します。

8-1.ストレスを軽減する

先延ばしや詰め込みなどの悪い習慣は、ストレスレベルや不安感を高める可能性があります。学習という作業を経て、前もって計画を立て、課題を細分化し、優先順位をつけるなど、良い習慣を身につけることで、自己管理能力が向上し、日々のストレスを軽減することができます。要するに、無理しない能力が上達する、ということです、

8-2.睡眠を改善する

学習習慣は、うつ病の管理に重要な睡眠の改善にも役立ちます。まず、学習によって脳が刺激され、覚醒状態が長く続くことで、昼間に十分な活動をし、夜に熟睡するリズムが整い、睡眠の質が向上します。さらに、学習によってストレスを軽減することができるため、ストレスによる不眠症や浅い眠りを改善する効果があります。くわえて、学習によって、自己成長や達成感を感じることができ、心身ともにリラックスし、質の高い睡眠が促進されます。これらの理由から、学習習慣が睡眠の質を向上させることができるとされています。

8-3.自尊心を高める

学習習慣が身につくことで、自己成長を感じることができ、自己肯定感が高まります。また、学習によって、新たな知識やスキルを身につけることができれば、自信や自己効力感が向上します。更に、学習によって、自分自身が成長したという実感を持つことができます。これらの理由から、学習習慣が自尊心を高めることができるとされています。

 

以上より、学習習慣がうつ病を改善することができるとされています。ただし、冒頭でも言いましたが、重症なうつ病の場合は、医療機関の専門家の指導を受け、まずは休息することを優先しましょう。

9.自分に不要な物を捨てた

もともと、物に執着があるタイプではなかったのですが、治療が進むにつれて、自然と、更に部屋を片付けはじめ、不要な物を捨て、シンプルに生きることが魅力的に思えてきました。ただ、急に色々と捨て始めたので、パートナーからは自殺を考えているのでは、と思われていたようです。誤解を解くのにちょっとだけ苦労しました。

不要なものを捨てることは、うつ病をはじめとする精神衛生に良い影響を与えることがありますので、いくつかご紹介します。

9-1.ストレスを軽減する

散らかっていると、混沌として圧倒されるような感覚になり、ストレスレベルが上がり、精神衛生に悪影響を及ぼすことがあります。不要な物を捨てることで、秩序と落ち着きを取り戻し、ストレスレベルを下げ、リラックスを促進することができます。

9-2.生産性を向上させる

散らかった環境では、仕事に集中できず、生産性が低下したり、イライラしたりすることがあります。不要な物を捨てることで、より整理された効率的なワークスペースを作ることができ、生産性とモチベーションを高めることができます。

9-3.気分を高揚させる

散らかった環境は、ネガティブな感情や圧倒されるような感覚をもたらしますが、清潔で整理された環境は、気分や全体的な幸福感にプラスの影響を与えます。

不要な物を捨てることは一部の人には有効ですが、すべての人にとっての解決策ではないことに注意することが重要です。一部の人にとって、不要な物を捨てることは圧倒されたり、不安な気持ちを引き起こすことがあります。勿論、物に価値を持つ人が沢山いるとは思いますので、不要な物を捨てることが負担に感じる場合は、やめておいたほうが良いです。

まとめ

では、最後にまとめです。今回ご紹介させて頂いた、わたしがうつ病になってはじめたことは、

1.ひとり時間の確保。

2.自己理解。

3.他者理解。

4.社会理解。

5.頑張り過ぎないことを、頑張る。

6.家族との対話の時間の確保。

7.運動習慣。

8.学習習慣。

9.自分に不要な物を捨てた。 でした。

新しいことをはじめることは、気分のリフレッシュ、自己肯定感や自尊心の向上、ストレスの軽減などを生み出します。それにより、心身の健康を改善し、良い影響を与えることができます。皆さんも、無理のない範囲で、何か新しいことをはじめることを検討してみると良いかもしれません。

 

では、今回も最後までご覧頂き、誠にありがとうございました。
少しでも皆様のお役に立てればうれしいです。また、宜しくお願いします。

 

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